新型エクストレイルは本当にひどい?買って後悔した声と欠点を徹底検証
日産のフラッグシップSUVとして第2世代e-POWERと先進の電動駆動4輪制御「e-4ORCE」、そして世界初の量産型可変圧縮比「VCターボ」を搭載して大きな話題を呼んだ日産・新型エクストレイル(T33型)。クラストップレベルの静粛性と滑らかな走行フィールが高く評価される一方で、検索窓には「ひどい」「買って後悔」といったネガティブなキーワードが目立ちます。
かつての「手頃な道具感あふれるタフギア」から「プレミアム電動SUV」へと路線を大きく舵を切ったことで、旧型オーナーや購入検討者の間でどのようなギャップが生じているのでしょうか。本稿では、実際のオーナーによる口コミや実燃費データ、価格高騰や初期不具合の真偽を自動車ジャーナリズムの視点から徹底取材し、噂の裏に隠された構造的な原因を浮き彫りにします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「ひどい」と言われる最大の要因は、先代から100万円以上跳ね上がった価格設定と大衆SUVからの路線変更による心理的ギャップ。
- 要点2:VCターボ×e-POWERの走りは極上な反面、高速巡航時の実燃費悪化や極小な3列目シートなど明確な欠点が存在する。
- 要点3:プレミアムな電動走行と静粛性を求める層には傑作だが、道具感や低燃費・コスパを最優先するユーザーは後悔するリスクが高い。
【真相解明】新型エクストレイルが「ひどい」と叩かれる4つの構造的背景
2022年のフルモデルチェンジ以降、T33型エクストレイルは各メディアのアワードを総なめにする一方で、ネット上では辛辣な声が散見されます。その背景を掘り下げると、単なる製品の良し悪しにとどまらない、商品企画とユーザー層の意識のズレが見えてきます。
第1の理由は車両本体価格の高騰です。先代T32型は200万円台前半から購入できる親しみやすいアウトドアSUVでした。しかしT33型は全車e-POWER化と先進安全装備の標準化により、売れ筋グレード(GグレードやX e-4ORCE)にオプションを加えると乗り出し価格が450万〜500万円超に達します。この急激なプレミアム路線化が「大衆車なのに高すぎる」という失望感を生む引き金となりました。
第2の理由は発売初期に発生した深刻な納期遅延と受注停止です。半導体不足や世界的なサプライチェーンの混乱が直撃し、契約から納車まで1年以上を要した時期がありました。購入意欲が高まったタイミングで注文すらできない状況が続いたことで、ユーザーのフラストレーションがネガティブな感情へと変化した経緯があります。
第3に、先代までの「泥汚れを気にせずガンガン使えるタフギア」というキャラクターから、上質で都会的なクロスオーバーへと舵を切った点です。撥水シートや丸洗い可能なラゲッジを愛用していた旧型ユーザーにとって、洗練されすぎた内外装は「求めていた方向性と違う」と映り、ネット上での酷評につながりました。
第4には、ハイブリッド車に対する「圧倒的な低燃費」という過度な期待と実態の乖離が挙げられます。シリーズハイブリッドであるe-POWERの特性上、ストップ&ゴーの多い市街地では好燃費を記録するものの、高速道路を時速100km以上で連続走行する環境ではエンジンが常時高回転で発電するため、想定以上にガソリンを消費します。この走行シーンによる燃費差が「燃費が悪い」という不満へ直結しています。

【客観データ検証】主要スペック・実燃費・価格の実態データ
新型エクストレイルの実力を冷静に評価するため、メーカー公表値、全国のオーナー実測値、および同クラス競合車種(トヨタ・RAV4やハリアーなど)の市場相場を比較したデータを確認してみましょう。
| 項目 | 詳細・数値データ(T33型) | 一般的な基準・同級相場 | 編集部の見解・評価 |
|---|---|---|---|
| 新車価格帯(税込) | 約360万〜510万円(上位仕様・OP込で550万円超) | ミドルSUV平均:320万〜450万円 | 先代比で100万円以上上昇。質感相応だが値頃感は薄い |
| WLTCモード燃費 | 18.3〜19.7 km/L(2WD / e-4ORCE) | 同級ストロングHV:20.0〜22.2 km/L | トヨタ勢(THS-II)と比較するとカタログ値でやや見劣り |
| オーナー実燃費(市街地) | 16.0〜19.5 km/L(良好) | 同級平均:14.0〜17.0 km/L | 回生ブレーキとモーター駆動が活きる街乗りでは極めて優秀 |
| オーナー実燃費(高速巡航) | 12.5〜15.0 km/L(落ち込み顕著) | 同級平均:17.0〜20.0 km/L | 発電専用エンジンの高負荷運転が続くため燃費が急減する |
| 動力性能(前後出力) | 前150kW(204PS) / 後100kW(136PS) | システム合計200〜220PS前後 | 圧倒的なトルク感と1/10000秒単位の4輪緻密制御は同級首位 |
| 3列目シート居住性 | 足元空間極小(実質エマージェンシー用) | 3列シートSUV全般:補助席扱い | 成人男性の長距離着座は困難。ミニバン代わりには不適 |
データから明らかなように、新型エクストレイルは走りの質感やモーター出力において競合を圧倒している一方、高速燃費や価格面においてはライバル車に対して割高に映る側面を持ち合わせています。
【オーナーの本音口コミ】買って後悔?不具合報告・VCターボ・乗り心地のリアル
SNSや自動車レビューサイト、知恵袋などに寄せられている実際のオーナーたちのリアルな証言を精査すると、賞賛の声と落胆の声の境界線がくっきりと見えてきます。
好意的な声:EVライクな静けさとe-4ORCEの圧倒的ライントレース性
「アクセルを踏んだ瞬間に間髪入れず立ち上がるトルクは、完全に高級EVの領域。遮音ガラスのおかげで車内はクラウン並みに静か」「雪道やワインディングでe-4ORCEが自動で前後左右のトルクを制御してくれるため、滑る感覚が皆無で運転が劇的に上手くなったと錯覚する」といった走行フィールに関する評価は絶大な支持を集めています。
不満・後悔の声:下位グレードの質感と3列目シートの狭さ
一方で後悔を口にするオーナーの意見で際立つのが、グレード選びに関する失敗です。
「最上位のGグレードはナッパレザーや木目調パネルで豪華だが、中間グレードのXやSになるとプラスチック剥き出しのパーツが多く、400万円近い車としては内装が安っぽい」「子どもが増えたので3列シート仕様を選んだが、大人は膝が前のシートに突き刺さり、体育座りのような姿勢を強いられる。荷室も狭くなるだけで結局使わなくなった」という切実な声が目立ちます。
VCターボの異音・故障・リコールに関する懸念
新技術である1.5L VCターボ(発電用可変圧縮比エンジン)に対しては、構造の複雑さゆえに「壊れやすいのではないか」という不安の声が根強く存在します。これまでに日産公式からナビゲーションシステムの制御プログラム書き換えや、電子制御ブレーキ関連の改善対策・リコールが届出された事例はありますが、国内仕様のVCターボ本体に関する致命的な構造破壊や大規模故障の多発は報告されていません。
ただし、急加速時やバッテリー残量が低下した際にエンジンが高回転で唸る音に対して「3気筒特有の振動や音が耳につく」と感じるユーザーがいるのも事実です。

ネットの誤解と盲点を突く|知っておくべき弱点と正しい選び方
新型エクストレイルに対する批判の多くは、この車が持つ「得意分野」と「苦手分野」の誤認から生じています。購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、知っておくべき盲点を解説します。
まず誤解されがちなのが、e-POWERは長距離ツアラーというよりも極上のシティ&ワインディングツアラーであるという点です。エンジンで直接タイヤを駆動しないシリーズハイブリッド方式は、エネルギー変換ロスが発生するため、高速道路での連続走行時はガソリン車に近い燃費水準まで落ち込みます。「長距離ドライブでリッター25km走るハイブリッド」を想像しているとギャップに苦しむことになります。
また、足回りの乗り心地についても注意が必要です。上位グレードに標準装備される19インチや20インチのタイヤ・アルミホイール装着車は、路面の細かな段差をダイレクトに拾いやすく、低速域でやや硬質なコツコツ感を伝える傾向があります。しなやかな乗り味を求める場合は、あえて18インチ仕様を選択するか、タイヤ銘柄を見直す工夫が求められます。
【プロの結論】新型エクストレイルをおすすめできる人・避けるべき人の判断基準
自動車工学的なアプローチとユーザー心理の両面から分析した結果、新型エクストレイルに対する評価が真っ二つに分かれるのは、購入動機と車種特性のミスマッチが根本的な要因です。
新型エクストレイルを選んで大満足できる人
- EVのスムーズな加速感と静粛性をガソリン給油の手軽さで味わいたい人
- 雪道、悪天候、山道での絶対的な走行安定性(e-4ORCEの恩恵)を重視する人
- 日産プロパイロット2.0や充実した先進運転支援で長距離移動の疲労を軽減したい人
- 最上位GグレードまたはAUTECHを選び、欧州プレミアムSUVに匹敵する質感を堪能したい人
新型エクストレイルを選ぶと後悔するリスクが高い人
- 高速道路中心の長距離走行が多く、圧倒的な低燃費(リッター20km超)を絶対条件とする人
- 3列シートを日常的に多人数乗車用として活用したい人(ミニバンを検討すべき)
- 乗り出し価格を300万円台前半に抑えつつ、コストパフォーマンスを最優先したい人
- 泥や濡れた荷物を気にせず積み込めるラフなアウトドアギア感を求めている人

【新型エクストレイルがひどいと言われる理由】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:新型エクストレイルのVCターボは故障しやすいという噂は本当ですか?
A1:世界初の可変圧縮比機構という精密な新技術であるため耐久性を不安視する声はありますが、日本国内においてVCターボエンジン自体の致命的なリコールや大規模故障が頻発している事実はありません。定期的なオイル交換など基本メンテナンスを怠らなければ過度な心配は不要です。
Q2:実燃費が悪いと言われますが、年間維持費はどれくらい高くなりますか?
A2:市街地走行メインであれば16〜19km/Lと優秀ですが、高速巡航では13km/L前後に低下します。年間1万km走行でガソリン代(レギュラー)を計算した場合、クラストップのトヨタ・RAV4ハイブリッド等と比較すると年間で約2万〜3万円程度の燃料代差が生じる目安です。走りの質感向上代として許容できるかが判断基準になります。
Q3:下位グレードの内装は本当に安っぽいのでしょうか?
A3:Gグレードが合皮ダッシュボードや木目調パネル、アンビエントライトを備え非常に上質な仕上がりであるのに対し、SやXグレードはウレタンステアリングやハードプラスチックの露出が多く、車両価格(300万〜400万円台)に対して質素に見えやすい傾向があります。内装の質感を重視するならGグレードの選択を強く推奨します。
まとめ:劇的な進化を遂げたプレミアム電動SUVの真価を見極める
新型エクストレイル(T33型)に寄せられる「ひどい」というネガティブな評判の正体は、品質不良ではなく、「道具感重視の大衆SUV」から「走りと上質さを極めた高級電動SUV」へとキャラクターが劇的に変化したことによる期待のギャップでした。
400万円を超える価格設定や高速燃費の限界といった明確なウィークポイントを把握した上で、モーター駆動特有の圧倒的なレスポンスとしなやかなe-4ORCEの接地感を求めるドライバーにとって、同クラスのライバルを凌駕する唯一無二の魅力を持ったモデルです。購入を検討される際は、ご自身の使用環境(高速利用の頻度や乗車人数)を整理し、ぜひ試乗でその走行フィールを体感してみてください。 (出典: Yahoo!ニュース 芸能・エンタメ)